7月上旬、いにま陶房の鈴木雄一郎さん・智子さんご夫妻を訪ねて、奈良県吉野郡川上村に行ってきました。
鈴木雄一郎さんとは5月の『クラフトフェアまつもと』でお会いし、ゆっくりお話をしたかったのです。
個展を控えた工房では、『やさしい器』など、たくさんのうつわがお出迎えしてくれました。
松本での感動が蘇ります。
おふたりが吉野の山奥で制作を始めたのは20年ほど前のこと。
信楽の窯元で働いていた雄一郎さんと、造形を制作していた智子さんが、自然の中で暮らそうと、川上村の『匠の聚 (たくみのむら)』のアトリエに移住してきたのだそうです。今でこそ芸術系の移住者の多い奈良南部ですが、おふたりはその先駆者と言えます。
若いふたりの大冒険!
村の人々にも大いに助けられたのだそうです。やさしさあふれるうつわは、おふたりが支え合う日々の中で生まれてきたのですね。
おふたりのうつわは、子供からお年寄りまで、家族みんなで使えます。スプーンが上手く使えなくてもこぼれにくく、また手元が危うくても倒れにくい。
人生と共にあるうつわ、と言う感じがします。
おふたりのうつわの奥深さを知り、やさしい気持ちに包まれて、山奥の工房を後にしたのでした。