小野陽介さんの第一印象は、朴訥な青年という表現がぴったりでした。数年前の益子陶器市で、私が作品について投げかける質問に、多くを語るわけではありませんが、一つ一つ言葉を選びながらていねいに答えてくれました。
作品にはとにかく惹きつけられました。ざっくりとした中にどこか熱いものを感じ、エッジの効いた線も心地いいのです。
お話を伺いたくて、昨夏、益子の工房へ行ってきました。
ご両親はともに陶芸家。
陶芸家のご両親に育てられた小野陽介さんですが、若い頃は陶芸家になるつもりはなく、絵を描くのが好きで漫画家を目指していたのだそうです。
ところがアシスタントの仕事をしていた2011年3月11日、実家の窯が壊れてしまいます。
修理の手伝いをするうちに陶芸家になろうと考えるようになり、それ以降制作を続けられています。
現在は、個性豊かなご両親や他の益子の作家とは違うところに独自性を見出そうと、試行錯誤されています。
今回念願叶い、初めて展覧会に参加していただくことになりました。
しっかりと土の魅力と薪窯での焼成の面白さを感じさせつつ、今の暮らしに合ったうつわです。
ぜひ、手にとってご覧ください。
小野陽介(おの ようすけ)
1987 栃木県益子に生まれる
2014 愛知県立瀬戸窯業高等学校専攻科卒業
2015 益子に戻り作陶に励む
2016 クラフトフェアまつもと、灯しびとの集い出展
2017 クラフトフェアまつもと、灯しびとの集い出展
夏のお手軽ごはんとフルーツのうつわ展
会期:2020年6月20日(土) 〜 7月5日(日)
時間: 12:00 〜 19:00 *最終日 〜17:00
休廊日:6月24日(水)、25日(木)、7月1日(水)、2日(木)
〜参加作家〜
藤居奈菜江 陶芸
山本雅則 陶芸
小野陽介 陶芸
湯浅記央(机上工芸舎) 金工
星野友里(机上工芸舎) 陶芸