このたわしを製造しているのは、和歌山県海南市の高田耕造商店です。1948年創業の老舗です。毎日使う物だからこそ、大量生産・大量消費ではなく、人にも環境にも優しいものを、との思いをこめて家庭日用品を製造されています。

たわしは固いものだと思っていました。まな板や土鍋を洗うにはいいけれど、繊細なうつわやガラスには傷をつけてしまいます。スポンジだと、ざらざらしたところには引っかかるし、撫でているだけで汚れが落ちないし…
ところが、固いと思っていたのは、安いパーム（やしの実）の繊維からできたもので、昔からの柔らかいたわしは棕櫚の繊維からできていたんです。棕櫚とは、ヤシ科の常緑高木で、昔から樹皮の繊維は重宝されていました。棕櫚のたわしは、ぎゅっと握っても痛くありません。柔らかく、心地いい弾力です。これなら安心して大切なうつわを洗えますね。
その柔らかさの秘密は、棕櫚の繊維の太さが均一にそろえられているところにあるんです。太さをそろえた棕櫚の繊維を、職人さんが熟練の技で均一に広げて巻き上げ、長さをそろえていきます。量りなど使わず、繊維の状態を指先で感じ、微妙な調整をするそうです。そのため、一つ一つ微妙な大きさに違いが見られることもあります。また、使い初めには天然素材のため、繊維の粉が出ることがあります。
長くご使用いただくには、ご使用後は汚れを落とし、よく乾燥させてください。


約10cm×8cm×4.5cm　原料：棕櫚（中国産）、ステンレス　生産地：和歌山県海南市